サ高住を深く知るコラム03サ高住を深く知るコラム03

サ高住入居までの流れ
入居までに必要な9ステップ

目次目次

01
サ高住入居までの大まかな流れ

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入居するまでには、大まかに分けて、 条件の設定、サ高住探し、施設見学、仮申し込み、書類審査、面談、本契約、入居金の支払い、引っ越しの9つの工程が必要です。

サ高住入居までの大まかな流れ

サービス付き高齢者向け住宅入居までの一般的な流れ

必要な期間については、物件探しにどれくらい時間をかけるか、何件の施設を見学するかによって大きく異なりますが、遅くても入居希望日の2か月前には動き始めることをお勧めします。 入居契約においては、公的な証明書類の発行や、郵送によるサ高住との書類のやり取りも必要になるので、それも考慮したうえで、余裕のある計画を立てるようにしましょう。

02
サ高住探しから入居までの8ステップ

住みたいサ高住の条件を決める

最初からたくさんの施設の情報を集めては混乱してしまいがちです。 まず、自分はサ高住でどんな暮らしがしたいのかを考えてみましょう。 月々の生活費はいくらまでを想定しているのか、一人で暮らすのか、二人で暮らすのか、外出は多いか、介護サービスの利用が必要かどうかなど、 入居後の暮らしを考えることで、入居するサ高住に求める条件は定まってきます。

「家賃はいくらまで」「二人で住むので最低1LDKは欲しい」「外出することが多いので駅の近くがいい」 「今利用している病院や介護事業所を使い続けたいので、自宅の近くがいい」 「介護が必要になっても暮らし続けられるよう、医療機関と連携しているサ高住がいい」など、 住みたいサ高住のイメージが固まってきたら、必要条件を具体的にリストアップしてみます。

例えばこんな感じ

  • 東京都内
  • 最寄りの駅から徒歩・バス含め10分以内
  • 家賃8万円以内
  • 居室に浴室・台所がついていること
  • 築10年以内
  • 近くに総合病院があること

一通り定まったら、条件を満たすサ高住を実際に探してみましょう。

サ高住を探す

サ高住の探し方には、各都道府県の窓口に行って問い合わせる、ケアマネージャーに相談するなどの方法もありますが、手軽なのはインターネットを使って探す方法です。 サ高住ドットジェイピーでサ高住を探す場合、まずは都道府県からエリアを絞り込みます。 それから「市区町村」「賃料」「最寄り駅」「部屋の面積」「こだわり条件」などの項目を追加していきます。 先ほどの「住みたいサ高住の条件」に当てはまる内容を選択してゆくと、条件を満たすサ高住を探すことができます。

サ高住を見学する

条件に当てはまるサ高住の中で気になるものがあったら、実際に現場に足を運んでみましょう。 一般的な賃貸住宅の場合、不動産会社に見学を申し込むことが多いですが、サ高住の場合は基本的に住宅の運営者に直接見学希望の旨を伝えます。

見学では、ウェブサイトやパンフレットからはわからない、住宅の雰囲気や実際のサービス提供の様子、周辺環境などをチェックします 。 通常サ高住の見学では、施設のスタッフが共同スペースや居室の案内をしてくれるので、疑問に思ったことはその場でスタッフに質問しておきましょう。 その際、施設の運営情報や利用料金の詳細についても細かく確認を行います。

サ高住の見学時にチェックしたいこと

  • 建物や住民、スタッフの雰囲気
  • 実際にサービス提供を行っている様子
  • 施設の運営方針
  • 部屋の広さや日当たり
  • 隣の部屋や廊下からの音は気にならないか
  • 公共交通機関からの距離
  • 騒音や交通量は気にならないか
  • 買い物できる施設が近くにあるか

見学時にはカメラやメジャーを持参して居室内の様子を記録しておくと、あとから他の施設と比較したり、家具の配置を考えたりする際に便利です。 なお、より客観的にサ高住の良しあしを判断するためにも、一件の見学で満足してしまわず、なるべく複数のサ高住を見学して比較することをおすすめします。

仮申し込み

見学した施設を気に入り、料金や施設の運営方針にも納得がいったら、入居の申込みを行います。 施設が用意する入居申込書に記入し、提出するのが仮申し込みの主な手順となります。 施設によってはこのタイミングで、身分証明書、健康状態や年金の受給額を証明する書類など、入居時の書類審査に必要な書類の提出を求められることもあるので、早めに準備しておくと安心です。

入居審査

仮申し込みで入居希望の意思を伝えたら、今度は施設による入居審査が行われます。 入居審査の目的は主に、「家賃やサービス利用費の支払い能力があるか」「このサ高住で安全に暮らせる健康状態かどうか」を判断することです。その際、施設が求める書類を提出する必要があります。

審査の対象となる書類は、サ高住ごとに異なります。 身分証明書のコピーのほか、収入(または年金の受給額)を証明する書類、健康状態を証明する書類、介護保険証のコピーの提出を求められるケースもあります。 また、契約時に連帯保証人や身元引受人を立てる場合、連帯保証人や身元引受人となる方の身分証明書等も必要となる場合が多いです。

面談

多くのサ高住では、契約締結の前に入居者と施設運営者間の面談があります。 施設の提供する設備やサービスの内容、月々の支払額、施設の運営方針などについて、認識に間違いがないか再度確認します。 入居前の面談には、施設運営側が入居希望者の要望や不安、心身の状態を把握する意図もあります。 入居後の生活や現在の健康状態についての不安があれば、正直に伝えるようにしましょう。

面談時に質問しておきたいこと

  • 月々の支払料金の見積もり
  • 要介護度や持病が重度化した場合でも住み続けられるか
  • 短期間で退去した場合の前払い金の返還について
  • 緊急時の対応について
  • 提携している医療機関・介護事業所はあるか

なお、面談時には身元引受人となる方や、同居しているご家族等の同席が求められる場合もあります。

本契約

審査が完了したら、いよいよ本契約を結びます。 契約にあたっては、まず施設運営側から重要事項の説明を受けます。 分かりやすく言うと、「このような仕様の物件に対して、このような内容の契約を結んでもらいますが、不満や疑問はありませんか」という施設からの最終確認です。 この工程を経て、入居希望者が契約内容に合意し、契約書に押印すると契約は成立となります。 なお、説明を理解しないまま契約書に押印した場合でも、合意をしたとみなされてしまいます。 入居してから、「話と違う」とならないためにも、不明瞭な点があった場合には、遠慮せず納得のいくまで質問を重ねてください。

入居金の支払い

契約が成立したら、施設の指示に従って入居金を支払います。 サ高住の場合、礼金や仲介手数料の支払いは通常必要ありませんが、1か月分~数か月分の敷金を払う場合が多いです。 また、この敷金にプラスして、契約月の日割り家賃、翌月分の家賃を支払うことが一般的です。 施設が指定する期日、支払い方法に従って入居金の支払いを済ませたら、サ高住入居のための契約は完了です。

引っ越し・入居

すべての契約手続きが終わったら、いよいよ引っ越しに向けての準備を始めます。 契約成立後は、荷造りや引っ越し業者の手配、住民票の移動や身分証明書の住所変更など様々な手続きが必要になります。 入居日に向けて計画的に進めましょう。なお、電気やガスなどのライフラインの契約については、入居者ごとに個別に結んでいる場合と、 施設が契約し、入居者は施設に支払う場合とがあります。 入居してすぐに快適に暮らすためにも、入居されるサ高住ではどのような決まりになっているのか欠かさず確認するようにしましょう。 また、洗濯機などの家電についても、共同のものが備わっているケースがあるので、こちらも注意が必要です。

まとめ

サ高住に入居するためには、条件の設定、施設探し、施設見学、仮申し込み、審査、面談、本契約、入居金の支払い、引っ越しの、9つのステップを踏む必要があります。 施設探し、施設見学にどれくらいの時間を割くかによって、必要な期間は2か月程度から1年以上と大きく異なります。 色々なサ高住を見比べ、自分ぴったりな一件を見極めるためにも、入居希望の時期から逆算し、余裕のある計画を立てるようにしましょう。

この記事を書いた人

青木亮

サ高住ドットジェイピー専属アドバイザ―
青木亮

高齢者福祉施設生活相談員。
年を重ねても住み慣れた地域で、自分らしさを大切に生きられる社会を夢見て、利用者さんや家族の皆さんと向き合う毎日です。